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株式会社 山田屋

(2020年4月取材)

止まるな、ぶれるな、流されるな、目指すは匠になれ。「日々精進」で毎日ベストを尽くしたい。

株式会社 山田屋 尾身 浩之さん
 

株式会社 山田屋
代表取締役
尾身 浩之さん

21年続けていた整備の仕事を辞め、屋形船事業の道へ。

 山田屋の始まりは、昭和元年 初代 山田初次郎がここ荒川で操業したと聞いております。
 屋形船を建造する前は釣り船をしていましたが、将来的に釣り船利用客の減少もあり得るのではないかと考えた妻の父・山田勝己と母・宏美が屋形船を始めました。
 義父 山田勝己が病に倒れ事業ができなくなったのを機に、当時羽田空港でGSE(地上支援機材)の整備をしていた私が家業を継ぐことを決め、21年勤めていた会社を退職し、この道に入りました。

自らの経験と、日々の努力を重ね、ベテラン船長に。

 初めは屋形船の運営と言っても、何をすればいいかわからない状態でしたが、やっていくうちに、前職で身に付けた整備の経験と技術があれば、屋形船の整備も自分で行うことができることが分かり、日々の船の手入れについては問題はありませんでした。 しかし、屋形船を動かしていく上で一番大切な操船技術経験を覚えるのが大変でした。
 水の上に浮いている船ですから、川の流れ水量や風の向き風力の影響で、思った通りの操船がなかなかできない。 もどかしい思いもしましたが、当時は頭の中で何度も何度もシュミレーションしながら船を動かし、体でその感覚を覚えていきました。
 今では、ベテラン船長の私ですが、「初心を忘れず」を、いつも心に留めながら船を動かしています。
 そんな自分の経験から、私は何事も人間にできないことはない。できないのは、知識や経験がないからだと思っています。 知識や経験があればできてしまうのです。 興味を持って観察することで新しい発見や、知識はどんどんと吸収していけるものです。何かができるようになったから「終わり」ではありません。
 「止まるな、ぶれるな、流されるな、目指すは匠になれ」。 この言葉を目標にして、「日々精進」で毎日ベストを尽くしたいと思っています。 現在、与えられている環境の中でベストな仕事をする。すべての仕事は社会貢献につながっているのですから。

お客様の安全を守る。山田屋を守る。それが今のやりがい

 もともと整備の仕事をしていたということもありますが、私は「お客様の安全」にとても気を使っています。 安全が保証されているからこそ、安心して楽しんでいただくことができる。 屋形船はそう言った、安全、安心、楽しい場所であって欲しいといつも願っています。
 もちろん、屋形船を楽しんでいただくことも大事です。 お客様の笑顔を思い浮かべながら、さらに喜んでいただけるサービスを提供できないかと、試行錯誤することも好きな仕事のひとつです。
 例えば、山田屋では季節に合わせた企画、商品なども用意しています。 お花見、花火大会、ハゼ釣り、落語、宴に華を添える振袖さん、コンパニオンなど、いくつものオプションもあり、お客様のご希望に添えるよう努めています。
 また、お客様がご利用しやすいように乗り場も多く開港しています。 現在では、荒川、浅草、隅田川、晴海周辺と現在11カ所以上より乗船可能で、まだ他にも開港準備中のところもあります。
 山田屋が他の船と違うところは、家族で運航しているため、お客様の些細なご要望でも対応することができるということ。 乗船される前に気になることがございましたら、お気軽に相談してください。
 

サービスの言問団子

向島言問団子桟橋をご利用になると、お一人様ずつ言問団子(3個入)サービスしています。

船上からの一味違う東京をゆっくり堪能してください。

 見慣れているはずの東京の街並みも、船上から眺めれば、新たな魅力を発見できます。 特に好評なのは橋と夜景。
 隅田川には、言問橋、吾妻橋をはじめとして18もの橋がかけられています。 普段は見ることができない橋の真下から、一つひとつ橋を眺められるのは、まさに屋形船の魅力です。
 夜にはビル群だけではなく、橋にも光が灯るので、船上からはライトアップされた幻想的な美しい橋や東京スカイツリーも間近に見ることができます!
 その他にも、ハゼ釣りを体験していただけます。 釣り船とは違い、屋根があるので、ちょっとした雨でも大丈夫。 冷暖房完備なので快適な環境で釣りが出来ます。 ハゼ釣りが初めての方でも安心してください。 竿、エサ、仕掛けはもちろん、昼食(天ぷらご飯)もついているので、手ぶらで来ても大丈夫です。 釣りのレクチャーもさせていただきます。
 ご希望があれば、昼前までに釣れたハゼは、調理して天ぷらで食べることもできます。
 ぜひ、東京の水辺に親しんでいただき、一味違う東京を楽しんでください。

「助け合い・思いやり・慈しみ」の心で感謝の気持ちを忘れない。

 昨年10月の台風19号の雨台風は関東に上陸し、大きな災害をもたらしました。 ここ墨田区の荒川でも上流での降水量の多さに荒川が増水。
 山田屋の桟橋は荒川にあり、台風19号の増水で船舶係留施設は流され、破損し被災。 幸い船舶は台風前に安全な他の河川に搬出してあり、船が流されず事なきを得ましたが、事業運営ができる状況ではなく休業状態に。 しかし、こんな状況でも私たちを助けて頂ける方々のおかげで、事業を続けていくことができています。
 そんな中、今年に入り中国からは新型コロナウイルス感染症が発生。 多種多様の業種に及ぶ自粛傾向により、屋形船もお客様のキャンセルが続き当面は苦境になることと思います。
 ですが、こんなとき以前ニュース23の番組の収録のお手伝いで、筑紫哲也さんに色紙に書いていただいた言葉「逆手思考」(さかてしこう)を思いだし、家族みんなで乗り越えられるよう、知恵を出し合い、この事業を未来へと継げられるよう努めていきます。

家族の絆で、山田屋を盛り上げる。

 現在、山田屋は、長男も家業を継ぐ決心をしてくれたため、一緒に屋形船の仕事をしています。 長男は、山田屋の5代目となります。 家業を継ぐことを選んでくれたこと、とても嬉しく思いっています。
 教えたことを着実に身に付けていってくれている姿は、船長として責任を持って成長してくれているのを感じ、嬉しく思います。

株式会社 山田屋

山田屋の5代目を継ぐ長男さん(左)

 妻がいなければ、私は山田屋を継ぐことはなかったでしょう。こうして家族で一緒に仕事ができるのも山田屋があるおかげです。
 今までも本当にいろいろとありましたが、家業を継いで乗り切ってこれたのも、妻や子供たち、そして周りで協力してくださる皆様のおかげだと思っています。
 これからも、家族みんなで協力しながら、お客様に笑顔をお届けできるように、山田屋を盛り上げていきたいと思っています。

株式会社 山田屋

 会社概要

株式会社 山田屋

株式会社 山田屋

 

https://www.yakatabune.ne.jp
東京都墨田区八広6-27-1
電話:03-3611-0813
営業時間:8時〜22

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〒 131-0032 東京都墨田区東向島2-8-5
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FAX : 03-3616 - 3536